こんにちは、奥山です。
以前にも当ブログで何度かご紹介した事業リスク対策保険。
オフショアに保険子会社を設立することによって、
日本では調達し難い保険(例、商業物件に対する地震保険)を
海外の再保険市場から調達できたり、
オフショア地域の税制を利用してコスト削減が実現できたりすることから、
先行している大企業に続いて中規模企業も検討するところが増えてきています。
オフショア保険というと一般人や民間向けのイメージが強いと思いますが、
実は自治体でも活用を模索する動きが出てきているんですよ。
とある県議会の議事録を覗いてみることにしましょう。
**◯◯党県会議員による発言**
(前略)
さらに、パートナーシップの活性化の視点から、◯◯県の中小企業、小規模企業が
南海トラフ地震の災害による資産の被害想定は約 21兆1300億円が失われる
と平成26年3月防災対策部がまとめられた資料がございます。
甚大な損害が発生した際、十分な補償が必要となります。
この キャプティブを御紹介させていただきます。
キャプティブとは、財務リスクの外部移転であり、
特定の企業や企業グループ等のリスクを
専属的に引き受けるために設立される保険会社のことです。
(中略)
地震保険で、事業会社が3億円を保険料として払った場合、
それが国内の損害保険会社にキャプティブ扱いで
海外のキャプティブに保険料が移行するもので、
再々保険の損害保険会社、外資の保険会社にそれが移ります。
それで、3億円の保険料が投資したものが戻ってくると、40億円という地震保険、
約13倍超の保険金が保障されるというのが、このキャプティブという制度でございます。
(続く)
*****
議事録によれば、この後に同県の雇用経済部長が登壇し、
「今後、自社の保険を引き受けるために子会社を設置する
議員御提案のキャプティブのような
新しい保険の形態についても研究を行っ てまいりたいと考えております」
と答弁しています(議事録はネット上で公開されています)
この議事録の自治体はあくまで一例であって、
最近も当社パートナーさんが、東京の「とある区」の案件を持ち込んできて、
私も二度ほどミーティングに参加してきました。少しずつ進行しています。
残念ながら、「オフショア」というだけで眉を顰め、
耳を傾けてくれない人達も沢山いるのが現実なのですが、
(多分)皆さんの知らないところで確実に広がりを見せていますし、
キャプティブのプロバイダーさんから伺った話では、
AIやDXによって仕事が減ってしまった、或いは先行きに不安を抱える税理士や行政書士が、
クライアントに積極的にキャプティブを宣伝しているとのことです。
キャプティブに限ったことではありませんが、
弊社パートナーさん達に対してはオフショア投資について研修を随時行っていますので、
ご興味のある方、パートナー登録をお待ちしています。